【情報モラル教育研究所】情報モラル教育・ICT教育・校務支援システムなど、コンピュータと教育の関わりを研究しています。

2017年5月号

新年度が始まりもう1カ月がたちました。みなさんの多くは、LINEなどの会員制交流サイト(SNS)を使って、新しい友達やグループのメンバー同士で、楽しいコミュニケーションをしていることと思います。しかし、その中で仲間外れにされたり、一方的に悪口を言われ続けたりする『SNSトラブル』に巻きこまれていく人が増え始めるのも、ちょうどこの時期なのです。楽しいコミュニケーションが悪口やいじめに変化していく道筋には、いくつかのパターンがあるようです。
そのなかでも、最も多いのは、「◯◯さんってどう思う?」のように、他の人の評判を話題にすることから始まるものです。話の流れに何気なく答えた一言が、グループの中で、「◯◯さんをウザいって言ってたよ!」と、言葉だけがどんどん一人歩きを始めてしまうものです。あわてて、「そんなこと言ってないし!」と、書き込もうものなら、それがさらに、多くの人から非難を浴びることになり、最後には、「お前がウザい!」、「消えろ!」など集中攻撃を受け、仲間の中でいじめのような状態になっていくものです。

このパターンに陥らないために、ネット上でのコミュニケーションでは、誰かのメッセージにすぐに反応しないということが重要になります。話題を提供する人の中には、わざとトラブルを起こそうとするようなメッセージを発信する人がいるのです。そんな人が仕掛けた話題に簡単に乗らないようにすることが身を守る大切なスキル(技術)になります。
どんなに注意をしていても、トラブルに巻きこまれることもあります。そんなときは、思い切って、そのグループから抜けましょう。確かに、勇気のいる決断かもしれません。でも、長い時間、不安や悩みを抱え続けるよりずっといい結果が生まれるはずです。やめることを決断できるのはあなただけなのです。
とても便利で、楽しいSNSです。あなたの不注意な一言がトラブルを呼び込んでしまうのかもしれません。注意深く、楽しいコミュニケーションを続けていきましょう。
(文部科学省情報モラル指導者養成研修検討委員会専門員・Ka3net.com)

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